【ソウル25日聯合ニュース】韓国が米国の反ダンピング制度運用(ゼロイング)の慣行を世界貿易機関(WTO)に初めて提訴した。世界で唯一米国だけが使用するゼロイングは、ダンピングマージン計算の際、輸出価格が国内販売価格より高い通常価格は含めない方式で、これを適用すると賦課される反ダンピング関税は大きく増える。
 外交通商部が25日に明らかにしたところによると、政府は前日、米国のゼロイング慣行について、WTOに正式に問題提起した。先ごろポスコとダイヤモンド切削工具製造メーカーが、1999年の原審をはじめ2007年以前の原審調査に関連し政府に要請を出したことを受けての措置だ。政府はWTO紛争手続きを通じ、この問題を速やかに処理する計画だ。
 今回の措置が最大の韓米経済イシューの自由貿易協定(FTA)に及ぼす影響はさほど大きくない見通しだ。すでに多くの国が米国のゼロイング慣行に問題を提起しており、今回の提訴も原審に限定されているため。再審に関しては、他国が勝訴しても米国が判定結果を履行せずにいる事例があるため、今回は触れていない。
 外交通商部関係者は、国家間の通商イシューというより、個別企業の問題に政府が役割を担ったもので、韓米FTAに与える影響はほとんどないだろうと話した。

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