ソウル市内の飲食店でこのほど、コ・ヒョンジョンに会い、『善徳女王』と彼女の3作目の映画「女優たち」に対するさまざまな話を聞いた。
まず、『善徳女王』を終えた感想を聞くと、「まだ放送中の作品なので、制作陣に迷惑になるかもしれません。特に言うことはありません」と言葉を控えた。それでも話題になったまゆ毛の演技について重ねて聞くと、「頭にかぶる加髢(朝鮮の女性が使用したかつらの一種)があまりにも重く、顔まで垂れました。垂れた顔を引き上げようと、まゆ毛をつりあげるようになりました」と笑いながら説明してくれた。
コ・ヒョンジョンは1990年に『なつめの木に愛が実るよ』でドラマデビューした。映画デビューはやや遅く、初作品がホン・サンス監督の「浜辺の女」(2006年)だった。昨年にも同監督の映画『よく知らないくせに』で、元恋人との日常逸脱を夢見る主婦役を演じ、注目された。
3作目の映画に、イ・ジェヨン監督の『女優たち』を選んだ理由は何だろうか。
「特別な理由も計画もありませんでした。実際、計画した通りになることなんて何もないじゃないですか。大きな欲があってやるわけではありません。これまでも多くの冒険をしてきましたし。あっ、イ・ジェヨン監督はベッドシーンの露出度が高いんです。女優だけが出演する映画だと、ベッドシーンを撮影できないと思いました(笑)。もちろん、わたしもベッドシーンに挑戦したいとは思いますが、大がかりなCG(コンピュータグラフィックス)作業が必要になり、制作費がかさむでしょうね(笑)」
『女優たち』への出演はやや成り行きともいえる。日ごろ、プライベートでも交流のあったイ・ジェヨン監督からのオファーで、出演することになった。女優の実生活をそのままカメラに収めるとのアイディアが気に入ったからだが、いざ作業に入ると、その部分がブーメランになって返ってきた。映画ではフィクションとノンフィクションが交錯する。
「一度撮影したシーンは撮り直しができませんでした。まるで演劇や公演をするように、1回演じるとそれで終わってしまいました。撮り直しができない残念な気持ちがいまだに残っています。まだ映画を見ていませんが、どのように映っているのか、わたしも気になります」
芸能界復帰後には、いくつかのスキャンダルに巻き込まれたりもし、その際にプライベートも相当報じられた。彼女はそれはそれで仕方がないと思っている。それが恐いなら、どこかに引きこもるしかないためだ。
今ではこのように話すコ・ヒョンジョンも、2005年の復帰当時は徹底して外部に姿を現さなかった。「神秘主義戦略」と言われるほどだった。彼女自身、何をしても叱責(しっせき)を受ける時期だと思っていた。当時はそれがベストだと考えていたようだと言いながら、悔しいことも、誤解だと釈明することもないとした。
再婚については、まだ考えていないとあっさり。理想の男性像を聞くと、身長や対話などは重要ではなく、とにかく彼女によくしてくれる人がいいと率直に答えた。
ある化粧品ブランドの最近の調査で芸能界最強の童顔ナンバーワンに選ばれたコ・ヒョンジョン。来年で40歳だが、女優として年齢に対する負担はないか。
「何も知らないから恐くもありません。恐がったところで年齢は重なるものだし。とりあえず、満開したい気持ちはあります。そのためにはその瞬間その瞬間にベストを尽くさなければ」
Copyright 2009(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0