【ソウル聯合ニュース】大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が31日発表した北朝鮮の対外貿易動向資料によると、北朝鮮の昨年の貿易額(南北貿易を除く)は前年比51.3%増の63億2000万ドル(約4977億円)で、1990年の集計開始以来最高を記録した。
 輸出額は前年比84.2%増の27億9000万ドル、輸入額は32.6%増の35億3000万ドルで、貿易収支は7億4000万ドルの赤字となった。
 品目別に見ると、輸出は石炭(11億7000万ドル、193.2%増)や鉱物(4億ドル、61.3%増)、衣料(3億9000万ドル、110.4%増)など、輸入は原油などの燃料(8億1000万ドル、56.9%増)や機械(3億ドル、15.0%増)、電気機器(2億7000万ドル、29.6%増)などが伸びた。
 最大貿易先の中国との貿易は56億3000万ドル(輸出24億6000万ドル、輸入31億7000万ドル)で、62.4%増加した。中国が貿易全体の89.1%を占めた。2004年には48.5%だった中国の割合は、2007年が67.1%、2008年が73.0%、2010年が83.0%と伸び続けており、北朝鮮の対中依存度が高まっている。次いで、ロシア、ドイツ、インド、バングラデシュなどの順で取引が多い。
 北朝鮮への経済制裁により、対日貿易の実績は2009年以降ゼロとなっている。米国に対しては輸出がゼロ、輸入は940万ドルと集計された。
 KOTRAは北朝鮮の貿易拡大について、「大規模な政治行事に必要な外貨を確保するため、地下資源の国内供給を制限する代わりに対中輸出を拡大した」と説明した。国際原材料価格の上昇も要因に挙げた。

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