俳優キム・テリの「才能の寄付」募集文が世論の批判を浴びています。所属事務所の謝罪文は火種を拡大させる形となっています。

キム・テリ の最新ニュースまとめ

キム・テリは自身のInstagramに、YouTube動画に外国語字幕をつけてくれる人を募集するという長文の告知文を掲載しました。

キム・テリはYouTubeチャンネルで旅行Vlog「どこかしら」を披露したことがあります。

キム・テリは「YouTubeのコメントを見ると、本当にたくさんの国のファンの皆さんがいらっしゃいました。皆さんに母国の言語の字幕を提供できる方法はないかと考えていて、こんなアイデアが浮かびました。テリの字幕スピードがとてもゆっくりなので、『自分がやればすぐ終わるのに』と思って、翻訳に飛び込みたいと思っている各国の隠れた実力者の方々はいらっしゃいませんか?」と理由を述べました。

彼は「そこで名づけて『この翻訳はどこかしら?』というプロジェクトは才能の寄付で成り立ちます。興味のある方々がフォームを埋めてくれれば、私たちのチームが再度コンタクトします」と自身のVlogを様々な言語に翻訳してくれる人々を募集していることを知らせました。

簡単に言えば、自身のVlogを「無料で」翻訳してくれる人を探しているということです。才能の寄付という言葉で包んでいますが、他人の労働力を無料で借りるという意味です。

特に「字幕が完成したら、希望される方に限りメールまたはInstagramのIDを字幕の最後に入れて差し上げます。どこかしらのVlogに母国語の字幕を入れたいとおっしゃる方々、たくさんのご連絡お待ちしています」という言葉からは、「チャンスを与えます」というニュアンスが伝わります。

キム・テリが共有した応募用紙を見ると、かなり具体的に翻訳者を募集しているような項目が掲載されています。

オンライン上では、批判的な意見が相次いでいます。他人の時間と才能を無料で利用しようとしているという指摘です。キム・テリは最終的に投稿を削除し、所属事務所のマネジメントmmmは23日、Instagramで謝罪の意を表明しました。

問題は、所属事務所の立場もまた批判を浴びているということです。マネジメントmmmは声明の冒頭で、「どこかしら」は収益を生み出していないことを強調しています。キム・テリがファンのために準備した動画であるということです。

「さまざまな言語の字幕翻訳のお手伝いをお願いしたのは、より多くの海外のファンの方々に楽しんでいただきたいという思いから始まったものでした」という意味を理解できないわけではありませんが、ファンのためになるものであれば、所属事務所や俳優自身が自分たちの努力によって準備するべきでした。

Vlogは収益を目的としておらず、ファンサービスの一環で進行したものとされますが、結果的にはそれらの動画は俳優キム・テリのイメージやブランド価値を高める役割を果たしています。エンターテイメント産業の特性上、数値化されない、見えない収益が存在します。ファンのための動画であり、お金を得たわけではないから問題ではないという考えはあまりに単純です。

何よりも、誰かを好きになるファン心が無料の労働力になることはありません。ファンが自発的に翻訳して共有したのであれば、そのファンの素敵な心に感謝すべきでしたが、それを公然と要求することは傲慢です。才能の寄付とは、個人の能力を報酬なしで提供することを意味します。慈善活動や公共事業ではない芸能人のVlog翻訳を無料で要求することは、労働力の搾取と言われます。