【ブリュッセル聯合ニュース】2016年は北朝鮮が教育のため欧州に派遣した留学生が大幅に増えた一方、外貨稼ぎのため同地域に派遣した労働者は急減したことが28日、欧州連合(EU)統計機関ユーロスタットの資料で明らかになった。 ユーロスタットによると、16年にEU28加盟国から3カ月以上の滞在を目的に初めて居住証の発給を受けた北朝鮮人は312人で、前年に比べ30人減少した。人数は08年の748人をピークに減少傾向にあり、海外で北朝鮮脱出住民(脱北者)が続出したことから派遣者に対する身元の検証が強化され、家族同伴が禁じられたためとみられている。 16年は特に、教育を理由に居住証の発給を受けた北朝鮮人が前年(46人)より大幅に多い175人となり、居住証受領者の56%を占めた。このうち1年以上の長期滞在が可能な居住証の発給を受けた人が93人(53%)と半分以上だった。スイスへの留学経験を持つ北朝鮮の金正恩(
キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、欧州の制度や文物を積極的に取り入れるため多くの長期留学者を欧州に派遣し始めたとの分析もある。 175人のうち英国で発給を受けた人が105人で最も多く、このうち79人が1年以上の長期滞在者だった。北朝鮮の留学生派遣が英国に集中したことが分かる。 一方、16年に就労のため居住証の発給を受けた北朝鮮人は65人で、前年(245人)から急減した。特に、多くの北朝鮮労働者を受け入れてきたポーランドの発給数が前年の202人から53人に激減した。 労働者派遣の急減は、北朝鮮の核・ミサイル開発に対するEUの制裁、海外に派遣された北朝鮮労働者の劣悪な人権状況に対する欧州諸国の強い批判が背景にあると分析される。
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