大作時代劇3編が公開される、ことし夏の劇場のキーワードは”朝鮮”。「群盗」は派閥勢力政治の弊害の中で民衆の姿を描き、「海賊」は朝鮮時代を背景に女海賊団と陸地の男海賊の物語。公開から6日で500万人の観客を集めた「鳴梁」は壬辰倭乱を背景に将軍李舜臣を密度濃く描いた。
テレビドラマでも朝鮮は、重要なテーマ。世宗時代を描いた「根の深い木」と鄭道伝ブームを呼んだドラマに続き近々、英祖と思悼世子の関係を描いた作品が放送される。
また出版界も朝鮮を取り上げた作品が多く出版されている。鄭道伝に再び照明を当てた書籍は、ことし上半期に18作品が出版され、漫画で描いた「朝鮮王朝実録」は1年間で50万部以上を売り上げた。
このように500年の朝鮮史がスポットライトを浴びる理由は、時代が当面の問題を過去を通して照らし、歴史上の人物を通して定義は果たして何なのかを考えてみようという動きのためだ。
社会のあちこちで起こる惨事に精神的な危機を感じている現代。500年の朝鮮史は、新たな意味で私たちに近づいている。