ハン・ヒョジュ の最新ニュースまとめ
ハン・ヒョジュが『トンイ』以来6年ぶりにテレビドラマに帰ってくる。
彼女は韓国MBCの新ドラマ『ダブリュー』で人気俳優のイ・ジョンソクと共演する。このドラマは7月から放送が始まる予定だ。
そもそも、ハン・ヒョジュが女優として一般に知られるようになったのは、2005年の末だった。ユン・ソクホ監督が四季シリーズの最終作品として準備していた『春のワルツ』のヒロインに抜擢されたのである。
そのとき、報道用に公開されたハン・ヒョジュの写真を見て、「随分、普通っぽい女の子が選ばれたものだ」と感じた。逆に言うと「華があまりなさそうだけど大丈夫かな」という思いもあった。
ユン・ソクホ監督はソ・ドヨンとハン・ヒョジュという新人を主役に選んだ理由をこう語っていた。
「春は始まりの季節なので、若い俳優を使って瑞々しい作品にしたかったのです。」
結果的に言うと、誰もが注目する四季シリーズの最終作品は、新人には荷が重かった。視聴率は伸びず、評価も高くなかった。
けれど、女優ハン・ヒョジュを育てたという意味では、『春のワルツ』は人々の記憶に残るドラマとなった。
実際、最初はぎこちない演技だったが、後半に至ってからのハン・ヒョジュの成長ぶりは際立っていた。不幸な生い立ちの中でもけなげに生きるウニョンの役をハン・ヒョジュは精一杯に演じて、多くのドラマ関係者の目にとまった。
■『華麗なる遺産』で大ブレーク
『春のワルツ』以後のハン・ヒョジュの活躍は「めざましい」の一言である。
次々とオファーを受けて、『空くらい地くらい』、『イルジメ~一枝梅』、『華麗なる遺産』に主演して、こぞって高視聴率をあげている。
とりわけ、『華麗なる遺産』の人気は凄まじかった。父の死や弟の失踪という困難に次々と襲われるウンソンという女性の役に扮したが、不幸にもめげずに明るく生きる彼女の姿は多くの視聴者に勇気を与えた。
ハン・ヒョジュ自身は、『華麗なる遺産』についてこう語っている。
「最初に台本を読んだときに、とても面白いという印象を受けました。セリフのひと言ひと言が胸に響いてきて『これらを表現したい』、『ウンソン役をぜひ演じたい』と思いました。全般的にウンソンというキャラクターは非常に負けず嫌いで、いろいろな困難を乗り越えていく女性です。自分の主張をきちんと相手に伝える明るく活発な性格が気に入りました。」
さらにハン・ヒョジュは言った。
「この役柄を通じて、人間の喜怒哀楽を豊かに表現できるのではないかと考えました。撮影が始まると、スタッフや監督、俳優の方々と息が合って、本当に気持ちよく演技ができました。実際にリラックスして演じられただけではなく、とてもその場の雰囲気を楽しみながらできました。同時に、この作品をやって良かったのは、演技で泣いたり笑ったりというときに、見ている方々が同じ感情を共有してくださったことです。とても幸せに感じました。」
結局、『華麗なる遺産』はハン・ヒョジュの女優人生を大きく変える転機となった。この作品の成功があったからこそ、彼女は大作『トンイ』の主役に選ばれたのである。
ハン・ヒジュが演じたトンイは、歴史的には淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏として知られる女性だ。低い身分の出身ながら、第19代王・粛宗(スクチョン)の側室になり、のちの第21代王・英祖(ヨンジョ)の母になっている。
■『トンイ』でトップ女優の仲間入り
トンイに扮したハン・ヒョジュは、演じるキャラクターを作るうえで苦労した。
「撮影が始まる前、トンイについて詳しくなかったので、ぜひ調べなければならないと思い、いろいろ勉強したり資料を集めたりしました。けれど、トンイについて書かれている資料が本当になかったんです。歴史上では淑嬪・崔氏という名前で通っていますが、インターネットを見てもわずかしか出ていませんでした。このドラマというのは、監督や作家の方たちが『こういう人物だったのだろう』という想像で作る部分が多かったようです。彼女についての資料がなかったので、私も調べるのが大変でした。」
ハン・ヒョジュはそう振り返るが、逆に言うと、歴史の中で知られていない人物だからこそ自分で新しいイメージを加えられたのである。
そこに、俳優としてのやり甲斐があった。
ハン・ヒョジュは連続ドラマの主役を何度も経験しているが、それでも50話も続く時代劇の撮影は本当に大変だったという。
「撮影期間が長くて体力的にきつかったのは確かですが、それはどのドラマでも同じだと思います。精神的に大変だったのは、1週間の中でいろんな出来事を次々に撮影したことです。たとえば、最初に産んだ子供が死んでしまったのに、すぐに次の王子を産むというシーンを撮りました。そういったことを立て続けに表現するのが大変でした。その1週間は、多くのことを自分なりに吸収して演技をしなければならなかったので、精神的にも難しいと思いました。でも、終わってみると、肩の力が抜けて気楽になることができました。いろいろと苦労はありましたが、すべてが自分の助けになってくれたと思います。」
■運命を変えるには勇気が必要
人気女優だけにいつも多くの作品のオファーを受けるだろうが、20代前半の若さで時代劇の主役をやり通したことは大きな糧になった。それは、女優としても高い壁を乗り越えたことを意味している。
「確実に言えることは、成長したということではなくて、今まさに成長しつつある過程にあるということです。『トンイ』というドラマを通して、女優としても人間としても、いろいろ助けてもらったと思います。今回の撮影は1年間ですが、10年分くらいの経験をしたような気もします。その経験を通して、『少女から大人の女性になるというのはこういうことなのか』と感じました。」
『トンイ』の主演で好評を博したハン・ヒョジュは、以後は映画の出演に専念するようになった。
彼女は「女優になってから運命が大きく変わった」と率直に言う。もともと、食品会社が主催した笑顔のコンテストに優勝したことが芸能界入りのきっかけになったのだが、175センチのスタイルと愛らしい笑顔はトップ女優の道を歩むにふさわしい魅力になっている。
「10代の頃の私はこういう仕事をするような環境ではなく、むしろ離れたところにいるような学生でした。本来なら、平凡な学生だったり、別の仕事をしたりしていたのではないかと思います。私の運命を変えてくれたのは勇気だと思います。勇気があればいろんなことができます。女性が運命を変えたり新しい挑戦をしたりするうえでも、勇気が必要だと思います。」
勇気があれば女性も運命を変えられる、という力強いメッセージをハン・ヒョジュは残してくれた。新しいドラマ『ダブリュー』にも大いに期待したい。
文=「ロコレ」編集部
(ロコレ提供)
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