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3人のドラァグクイーンたちによるドタバタ珍道中を描いたオーストラリア映画「プリシラ」を舞台化した本作は、豪華絢爛な衣装をまとったキャストたちが、往年のディスコヒットにのって歌い踊るゴージャスな舞台で、世界15カ国以上で上演され、大ヒット。日本での初演も完売続出となった。
今回も初演に続き、主演を務めるのはミュージカルの世界にとどまらず、活躍の場をますます広げる山崎育三郎。アイデンティティーに悩むドラァグクイーン・ティック(ミッチ)を演じる。また、エネルギッシュで破天荒なゲイのアダム役はユナク(SUPERNOVA)と古屋敬多(Lead)がダブルキャストで務め、誇り高きトランスジェンダーのバーナデット役は陣内孝則が演じる。さらに、世界を舞台に活躍を続ける宮本亜門が演出を手掛け、初演からさらにパワーアップした再演、前代未聞の超ゴージャスなミュージカルが再び楽しめる。
初日前日となる8日(金)、同所にて会見が行われ、多くの報道陣を前に、メインキャストの山崎育三郎、陣内孝則、ユナク、古屋敬多、そして演出の宮本亜門が再演に向けての意気込みを語った。
ドラァグクイーンの派手な衣装で登場したメインキャストの4人と宮本亜門。最初に行われたフォトセッションでは、「楽しいポーズをお願いします」というカメラマンのリクエストに応え、和気あいあいとした雰囲気で、笑顔を見せながら、さまざまなポーズを披露。カメラマンの「おキレイです」という褒め言葉に、キャストたちは大爆笑となった。そんな和やかムードの中、質疑応答へ。
Q.約2年ぶりにドラァグクイーンの衣装を着て、稽古をしてきたと思いますが、またこの衣装を着てみていかがでしょうか?
山崎育三郎(以下、山崎):この衣装を着ると、「プリシラ」の世界に入っていけるという、衣装が一つ、スイッチになりますね。劇中、何度も着替えるんですけど、僕1人でも22着衣装があるので、着替えるごとに自分の気持ちが変わっていきます。だから、この衣装で「プリシラ」が始まるぞという気持ちになってきましたね。
Q.ドラァグクイーンの役を演じることで、普段の生活に影響が出たことなどはありますか?
陣内孝則(以下、陣内):(役になりきった口調で)やっぱり所作が違うね。ジャケットを着るとき、私たちは肩のラインを強調するの。あと、イヤリングをとるとき、(右手で左耳のイヤリングをとる仕草をしながら)交差させるの。だから、私は耳をほじるときも、こうするの。
(会場大爆笑)
Q.宮本さんから見た作品の見どころと、初演から変わったポイントを教えてください。
宮本亜門(以下、宮本):まずぶっちゃけて言うと、再演になると思っていませんでした。それぐらい、バカバカしいんですよ。ただ、バカバカしいだけじゃなくて、そこに笑いと涙と最後に愛がガーっときて。この前の初演のお客さんが異常だったんだよね。正直言うと、それを期待してはいたけれども、予想以上にドカンドカン、ウワーって異様な雰囲気になっちゃって。メガ愛情が詰まってる。今回は僕の愛情ももっと入れ込んだので、もう一分の隙間もないすごい作品になっています。
Q.山崎さんは劇中歌で、特に思い入れの強い楽曲は何でしょうか。
山崎:わりとずっと華やかで、笑いもたくさん起こる作品なんですけど、3人でグッと落ち込む、傷つくシーンがあって、3人で励まし合いながら歌う「トゥルー・カラーズ」という楽曲が、何度歌っても涙が止まらない、グッとくるシーンになっていますので、一番期待していただきたい楽曲です。
Q.陣内さんは今回役を演じるにあたって、特別にしたことなどはありますか?
陣内:やっぱりムダ毛の処理かしら(笑)。私たち水着になるのよね。はみ出しちゃいけないから(笑)。
Q.ダブルキャストのユナクさんと古屋さんには、お互いの印象について伺いたいのですが、いかがですか?
ユナク:やっぱり同じくダンスボーカルグループをやっていて、2年前と同じキャストでいいなと思っていたし、古屋君とこうやってダブルキャストができてうれしいです。僕が持っていないところを古屋君が持っていて、古屋君が持っていないところを僕が持っているから、お互いにプラスになったんじゃないかなと思うし、今回もっと仲良くなれて、うれしいです。
陣内:お互いバチバチよ(笑)。ユナクは社長になっちゃったから。
古屋敬多(以下、古屋):そうですね。稽古中もずっと韓国語で、いろんな電話をされているんですよ。社長なので。だから、予算の話をしているのかなとか(笑)。でも、表にも立って、すごく器用にやられているなと、カッコいいお兄さんだなと思っています。
Q.キャストの皆さんは、初演と比べて、ここが変わったというポイントはありますか?
陣内:私は昔のドラァグクイーンなので、若手と格差を出すために、わざとヘタに踊ったりとか、山崎君の歌を立てるために、わざとヘタに歌ったり、そういう微妙なニュアンス。みんな分からないかもしれないけれど、わざと外してみたりするの。
宮本:でも、いまの言葉、初演のときから言っていました(笑)。ちょっとマジメなことを言うと、この2年ちょっとで、本当に社会の意識が変わったというか。僕たちが、前上演していた言葉がこんなに深い意味を持つんだと。大きく世界の見る目が変わってきて、僕たちも変わったんで、作品がすごく深いものになっているんですよ。一段と感じやすいし、人間愛が満ちてきているんで、時代の大きな変わり目に、またできて良かったなという思いがあります。
Q.では最後、公演に向けて意気込みをお願いします。
山崎:約2年ぶりに帰ってきまして、今回もほぼチケットがない状況ということで、ありがたいですし、いま一番チケットが取れないミュージカルなんじゃないでしょうか。その期待に応えたいと思っていますし、確実に前回よりも何倍もパワーアップして帰ってきています。これだけ笑いあり涙あり、衣装だけでもゴージャスですし、音楽も含め、こんなにふり幅が広いミュージカルって他にないと思いますので、ぜひ劇場で体感していただければと思っています。お待ちしています。
陣内:私、もう死ぬ思いでやっているの。コルセットしているんだけど、正月から太っちゃったから(笑)。大河の鎧を着るより大変なのよ。だから、必死で頑張っていますので、その必死感を見に来ていただければうれしいかなと思います。
ユナク:前回と同じキャストでできてすごくうれしいし、光栄だし、さらにレベルアップしているのはもちろん、アダム2人のノリもハンパじゃないです。「Are You Crazy?」って思わせる感じで、思い切りいきたいと思っているので、皆さん劇場で確認してください。
古屋:個人的にこの作品の大好きなところは命の輝きですね。登場人物一人ひとりが関わることによって、どんどん命が輝いていく。それを見るだけで、すごく力が湧いてくると思います。なので、「ちょっと最近元気ないな」とか「朝つらいな」みたいな方がいたら、ぜひ見に来てほしいなと思います。待ってるわよ~!
会見中は、陣内の冗談交じりのコメントに何度も大爆笑が起こり、絶妙なチームワークを見せていたメインキャストたち。そんなキャストたちの息の合った演技、歌唱力に加え、宮本亜門がメガ愛情を注いだという「プリシラ」の上演は3月30日(土)まで。ぜひ劇場で、ゴージャスな夢のような時間を楽しんでほしい。
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