韓国大統領府、文大統領の東京オリンピック開会式出席報道にも沈黙…韓国メディアは「首脳会談は困難」

東京オリンピック開催を1か月前にする中、日本でムン・ジェイン（文在寅）大統領の訪問を想定していると報じられた。韓国大統領府は口を閉ざしている中、文大統領が来日したとしても菅首相との首脳会談は困難とみられている。

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　共同通信は22日、複数の消息筋の話を引用して「韓国が来月23日に行う東京オリンピック開会式に文大統領の出席を積極的に考慮しているという意志を日本側に伝えた」と報じた。安倍元首相が2018年2月にピョンチャン（平昌）冬季オリンピックの開会式に出席したことへの答礼として来日を考慮しているというのだ。

　日本のメディアでは、文大統領の東京オリンピック開会式出席をきっかけにした首脳間の対話の機会の活用を望んでいるという主張もみられるが、日本側がはばかっている首脳会談が実現するのかは不透明だという意見が多い。

　実際に菅首相は、最近イギリスで開かれたG7首脳会談でも文大統領との遭遇は最大限避けていた。両国間の非公式対話だけあったが、文大統領のヨーロッパ歴訪を特別随行していた共に民主党のユン・ゴンヨン議員は「マスコミ報道や両国政府関係者の説明を見ると、ミーティングはすることにしたようだ」とし、「菅首相が意図的に避けたのではないかと思う」と述べた。さらに「この部分において日本もそれ自体は否認していない」と伝えた。

　首脳会談を離れ、略式会談の場合、両国の首脳間が合意したものではない。事務的に進められるため、“欠礼”とまで言うのは無理があるが、約束の場所になぜ来なかったのか説明することは道理だとユン議員は言う。日本はこれについて説明もなかったと伝えられている。

　朝日新聞は菅首相が文大統領を避けたことについて「日本政府が韓国側に慰安婦問題などの解決策を出すよう要求している状況で、手ぶらで来た文大統領と深みのある対話をすれば、日本国内で批判される恐れがあると判断したとみられる」と分析した。菅首相はイギリスから帰国後、「今回の首脳会談で一番警戒したのは韓国だった」と表明した。

　韓国大統領府は、文大統領の東京オリンピック開会式出席の可能性について「決まったことは何もない」という立場を固守している。そのため、北朝鮮との関係改善の過程において日本が妨げになるという恐れもある。当初、日米韓は“継続的協力”などを公言したが、日本の生ぬるい行動が続けば、動力が落ちる公算が大きい。

　外交権は文大統領が、アメリカのソン・キム北朝鮮担当特別代表と接見した場で「残りの任期の間に南北関係と北米関係を一定の軌道に乗せるために可能な役割をするつもりだ」と強調した点において、日本の同調を継続的に求めると予測される。