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朝鮮中央通信によると、与正氏は談話で「10日に米空軍の戦略偵察機は5時15分から13時10分まで、(北朝鮮南東部の)江原道・通川の東435キロから(韓国東部の)慶尚北道・蔚珍の東南276キロの海上上空で、東海のわれわれ側の経済水域上空を8回にわたり無断侵犯し、空中探偵行為を敢行した」と主張した。10日夜の談話でも米軍の偵察活動に言及していたが、この談話では位置と回数をより詳しく述べた。
同氏は「私は委任によりわが軍の対応行動をすでに予告した」とし、これを繰り返す場合、「米軍は非常に危うい飛行を経験することになるだろう」と警告した。
韓国に対しても「大韓民国軍部はまたも米軍の挑発的な行動に関連してしゃしゃり出て『韓米の正常な飛行活動』というふてぶてしい主張を展開し、わが主権に対する侵害事実を否定した」と指摘。この空域に関する問題は北朝鮮と米軍の間のことだと述べ、韓国軍に「生意気に振る舞わず、直ちに口を閉じるべきだ」とした。
北朝鮮の国防省は10日朝、米空軍の偵察機RC135とU2S、無人偵察機RQ4Bが偵察行為を行ったとし、特に東海上空で「領空を数十キロも侵犯する事件が発生した」と主張。撃墜もあり得ると警告した。これに対し韓国軍合同参謀本部は「虚偽の事実を主張し緊張を助長する行為を中断するよう厳重に促す」としながら、「米空中監視偵察資産の朝鮮半島周辺飛行は通常の偵察活動」と強調した。
与正氏は同日夜の談話で米軍の偵察活動を非難し、「再びわが経済水域を侵犯する時には明確かつ断固とした行動で対応する」と威嚇した。
だが国際法上、EEZは領海でなく無害通航権が認められる公海のため、北朝鮮側が主張する主権侵害にはあたらないとも指摘される。
与正氏の立て続けの談話は異例。北朝鮮が「戦勝節」とする7月27日の朝鮮戦争休戦協定締結日を控え、朝鮮半島の緊張を高め、挑発の口実をつくる思惑がありそうだ。
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