【ソウル21日聯合ニュース】竜山再開発地域で立ち退きを拒んだ市民と警官隊が衝突し6人の死者が出た事件で、与野党が21日、真相究明と責任論をめぐり対立を激化させている。
 野党の民主党は警察庁長に内定された金碩基(キム・ソクキ)ソウル警察庁長への責任追及を主張し、李明博(イ・ミョンバク)大統領の謝罪と国会国政調査を求めている。一方、与党ハンナラ党は責任追及より真相究明が先に行われるべきだと反論、民主党が今回の事件を政治攻勢に利用しようとしていると批判している。19日の内閣改造を契機に政局主導権を握りたい与党と、2月の臨時国会を控え新たな戦線を張ろうとする野党の動きと重なり、対立はさらに深まっている。

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 ハンナラ党の朴ヒ太(パク・ヒテ)代表はこの日午前、党本部で開かれた緊急党職者会議で、先に真相を徹底的に究明してからそれに伴う責任を追及するというのが党の公式的な立場だと明らかにした。朴代表は金庁長の責任を追及しないとの意味ではないと強調。まずは真相究明を急ぎ、その後に責任問題を話し合うのが順序だと述べた。

 同党の尹相現(ユン・サンヒョン)報道官によると、この事件の真相調査団長を務める張倫碩(チャン・ユンソク)議員は、警察の採集証拠資料や現場写真、関係者の証言を総合し、19~20日に起きた事故現場の都心被害状況について総合報告を準備している。

 ハンナラ党は、徹底した総合的な真相究明を見守るほうで立場をまとめた。一時、内部で持ち上がった責任者問責論はひとまず鎮まる様相を見せている。青瓦台(大統領府)の上層部関係者も「真相究明が優先」との立場を再度強調し、金庁長の去就問題も「全く議論されていない」と明らかにした。

 一方、野党は「無理な強硬鎮圧による惨劇」とみなし、与党に総攻勢を加えている。民主党の丁世均(チョン・セギュン)代表は、真相究明を政府にだけ任せられないと指摘し、国会レベルの国政調査が必要だと述べた。地位を問わず、今回の事態に対する法的・政治的責任を問わなければならないと強調し、まずは状況を直接指揮した人が責任を取るべきだとして金庁長を挙げた。

 自由先進党の李会昌(イ・フェチャン)総裁もこの日、国会で事故原因に対する迅速かつ正確な捜査とともに、結果に応じ厳しい処罰を行うべきだと強調した。

 国会行政安全委員会はこの日午前、元世勲(ウォン・セフン)行政安全部長官と魚清秀(オ・チョンス)警察庁長を出席させた全体会議を開き、事件に関する報告を受けた。

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