【ソウル6日聯合ニュース】北朝鮮の長距離ロケット発射を機に、北朝鮮ミサイルの脅威に備えた韓国軍の対応能力強化に向け、政府レベルの努力が本格化するものと予想される。政府の一部では現在、韓国のミサイル開発を制限する韓米間の「ミサイル指針」改正問題を検討しているほか、北朝鮮のミサイル攻撃に直接対応するため最新型迎撃ミサイルのパトリオット3(PAC3)導入を考慮しているもようだ。
 韓昇洙(ハン・スンス)首相は6日、国会本会議での対政府質問答弁で、ミサイル能力の南北間不均衡に関連し、韓米のミサイル指針を「国防相会談で深刻に考える時が来た」と、改正の必要性に言及した。ミサイル指針は、韓国のミサイル開発能力を射程300キロメートル、弾頭重量500キログラムに制限する韓米合意を指す。10月に予定された韓米国防相会談の年次安全保障会議(SCM)で、ミサイル指針の改正問題が議題に上る可能性も指摘され始めている。

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 北朝鮮は2007年から、射程3000キロ以上の新型中距離弾道ミサイル(IRBM)を実戦配置しているだけでなく、今回のロケット発射で長距離ミサイル能力が向上したと評価された。ミサイル能力の南北不均衡が深刻な問題として際立ちつつある。

 また、国防部の李相憙(イ・サンヒ)長官は前日出席した国会国防委員会で、韓国のミサイル防衛(MD)構想について、地形的な状況を考慮しながら北朝鮮ミサイルの探知能力を構築すると答えた。2012年には相当な水準のレーダー備えるほか、防空能力を強化する意味でPAC3導入を考慮していると明らかにした。

 韓国軍は現在、ドイツで使用していた旧型パトリオットミサイル(PAC2)の導入事業を推進している。PAC3を導入する場合、北朝鮮ミサイル脅威への対応能力は相当向上することが期待されると、専門家らは分析する。

 ただ、ミサイル指針の改正検討は慎重にすべきとの主張もある。一部の専門家は、韓国がミサイル能力の強化に乗り出す場合、日本など周辺国の軍備競争を触発する可能性もあると指摘している。

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