質疑に答える李長官=14日、ソウル(聯合ニュース)
質疑に答える李長官=14日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル14日聯合ニュース】国防部の李相憙(イ・サンヒ)長官は14日、北朝鮮が5日に発射した長距離ロケットの実体に関連し、「人工衛星の軌跡に沿って発射体が打ち上げられたが、その搭載体の軌道進入には失敗した」と述べた。国会国防委員会で、北朝鮮が打ち上げた物体がミサイルなのか人工衛星なのかを問うハンナラ党議員の質問に対し答えたもの。しかし、人工衛星の軌跡に沿って打ち上げられたとしても、北朝鮮はそれを通じ長距離ミサイルの推進体や制御技術を発展させることができると強調した。
 これまで政府は「北朝鮮が衛星打ち上げを試みたとみられる」という推測交じりの見方を示してきたが、ロケットが人工衛星の軌跡に沿って発射されたという事実を政府高官が公式に言及するのは今回が初めてだ。これは、北朝鮮が打ち上げた発射体が、北朝鮮の公言通りミサイルではないという点を事実上確認したものと解釈できる。
 李長官はまた、これに先立ち非公開で行われた国防委での報告で、ロケットの2段、3段推進体の着弾地点はまだ分析中で、正確に示すことはできないと述べた。発射体の一部が宇宙に進入したかどうかについては「宇宙を高度100キロメートル以上とみるか、人工衛星が軌道を回る高度とみるかによって差が出るが、明らかなのは軌道進入に失敗し、何も回っていないということ」と説明した。
 米政府の当局者らは韓国と異なり、「ミサイル」と表現しているという議員の指摘に対しては、「米国側は『TD Missle(テポドンミサイル)』と表現しているが、外部への発表時にこれまで使っていた表現を使ったという返事をもらった」とし、韓国政府は衛星と強調しているのではなく、長距離ロケットと表現していると答えた。
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