空軍作戦司令部を訪問した李明博大統領=6日、烏山(聯合ニュース)
空軍作戦司令部を訪問した李明博大統領=6日、烏山(聯合ニュース)
【ソウル7日聯合ニュース】軍当局が、黄海上の北方限界線(NLL)一帯で北朝鮮軍が挑発行為を行った場合に攻勢的に打撃する方針を作戦計画として具体化し、関心を集めている。 合同参謀本部の金泰栄(キム・テヨン)議長は6日、烏山空軍基地の全区航空統制本部(TACC)を訪問した李明博(イ・ミョンバク)大統領に「北朝鮮が韓国艦艇に地対艦ミサイルを発射した場合、地上、空中、海上で同時に打撃する」とのシナリオを報告した。これは、国防部の李相憙(イ・サンヒ)長官が2月末の国会南北関係発展特別委員会で述べた「北朝鮮のミサイル発射地点を打撃できる」との答弁を作戦概念として発展させたものと分析される。北朝鮮軍がNLL一帯で韓国艦艇や戦闘機に向けミサイルを発射すれば、これを回避したり迎撃するレベルにとどまらず発射地点を撃破するというものだ。これに関連し、軍関係者は「韓国軍が発射地点を打撃するというのは、北朝鮮がミサイルを後続発射できないよう対応する意味だとみればよい」と話す。 北朝鮮の地対艦ミサイル基地を打撃するには、まず白リョン島と延坪島に配置した射程40キロメートル「K-9」自走砲を動員するとみられる。目標物命中率に秀でた「K-9」は、1分間で6発、急速発射時には15秒間に3発を発射することができる。次いで、3200トン級駆逐艦と1900トン級護衛艦は、それぞれ127ミリメートル砲と76ミリメートル砲を発射する。空中からは「F-15K」戦闘機が最大射程280キロメートルを超える長距離空対地ミサイル「スラムER」、射程24キロメートルの統合直接攻撃弾(JDAM)で対応するとみられる。 北朝鮮は、康リョン半島と海州一帯に最大射程160キロメートル余りの地対艦ミサイル「シルクワーム」を大量配置している。長さ7.3メートル、翼幅2.4メートル、弾頭重量450キログラムというシルクワームは、車両に装着した発射台から打ち、赤外線レーダーで誘導する。北朝鮮は1999年の第1延坪海戦でこのレーダーを稼動し、ミサイルを発射する動きを見せた。 韓国軍はまた、4日に延坪島付近のNLLを侵犯した北朝鮮警備艇を退去させた。当時、海軍はNLL後方にいた作戦用ヘリ搭載駆逐艦「KDX-I」や、1000トン級哨戒艦などを北上させ、空軍は3基地で「F-15K」「KF-16」などを出撃待機させたと伝えられる。NLL侵犯への対処方法も、攻勢的なものにシフトしていることが分かる。金議長はこれについても、李大統領に「ヘリと哨戒艇、哨戒機などを出動させ、状況に対応した」と報告している。
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