キム・ヨナのいない“銀盤”…期待の星パク・ソヨンらに必要な“愛情”。写真はパク・ソヨン。
キム・ヨナのいない“銀盤”…期待の星パク・ソヨンらに必要な“愛情”。写真はパク・ソヨン。
韓国・ソウルにて行われた「2015年四大陸フィギュアスケート選手権」(2月9日~2月15日)で韓国は久しぶりに疎外感を感じた。開催国であったが、表彰台には一人も立てず、海外メディアの関心を受ける選手もいなかった。韓国の取材陣は最終日の女子シングル・フリースケーティング終了後の記者会見で、もうキム・ヨナ(24)がいないことを実感した。

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 今大会に出場した男女6人(アイスダンス1チーム)のうち、最も良い成績を収めたのは合計163.75点(SP53.47点、FS110.28点)で総合9位だったパク・ソヨン(17、シンモク高校)だ。

 韓国のフィギュアスケートの歴史は決して短くはない。しかし、キム・ヨナ以外、突出した選手はいないに等しかった。不毛地で咲いたキム・ヨナという花は世界の頂上でも華やかに咲いた。サッカーのパク・チソン(朴智星、33)と共に韓国のスポーツ界を代表するアイコンとして大活躍するほど、キム・ヨナに注がれた韓国人の愛情は格別だった。圧倒的な実力で世界を制覇したキム・ヨナは韓国の誇りだった。

 氷上を去ってしまった女王への寂しさは計り知れない。フィギュアスケートという種目に目を向かせ、多くのファンを獲得したキム・ヨナ。メディアも連盟も、そして韓国全体においてフィギュアスケートと言えば「キム・ヨナ」だったのだ。

 そのため、キム・ヨナのいない銀盤を見ることは、多くの人々に一種の喪失感まで抱かせた。キム・ヨナの後に続く選手がいないという事実を心配しながらも、キム・ヨナのように圧倒的に世界の舞台を掴む選手が誕生することを願う。“ポスト キム・ヨナ”と呼ばれるキム・ヨナ以後の世代のプレッシャーが重すぎる理由だ。

 今大会でも選手たちはプレッシャーと緊張感に包まれていた。国際大会は誰しもが緊張する舞台。しかし、韓国で開かれる大会に出場する韓国選手が感じる緊張感はアウェイよりも強烈だった。

 “キム・ヨナキッズ”の代表株パク・ソヨンは「プレッシャーはもちろん感じるが、自信を失ってはいけない。慣れなければと思うが、まだドキドキしている」と吐露した。

 もちろん緊張感を克服するのは、あくまでも選手たちの役割だ。この程度のプレッシャーを耐え抜いてこそ世界を狙うことができるのも事実だ。しかし、彼女たちはまだ成長中である選手ということを忘れてはいけない。“期待の主”“有望株”というフレーズ一つひとつにキム・ヨナと比較する指摘が激しく、成績を伝える記事の下には失望するコメントがひしめく状況で、選手たちがプレッシャーを払いのけることを期待するしかない。

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