「大国男児」
「大国男児」
「5人一緒じゃなければ『大国男児』じゃない」。そんなメンバーの想いもあり、入隊準備のため、グループとしての活動を休止することになった「大国男児」が、7月22日(土)から「DAIKOKUDANJI~FOREVER~」と題し、6日間12公演を開催。ついに30日(日)、神奈川・YOKOHAMA BAY HALLでの公演をもって、5人での活動に幕を下ろした。

大国男児 の最新ニュースまとめ

 これがラストとなる夜公演は、会場がファンで埋め尽くされ、関係者エリアにも多数の関係者が陣取り、彼らがいかに愛されていたかを物語っていた。

 会場が暗転した瞬間、メンバーたちがステージにスタンバイ。カラムの「最高に盛り上がろうね!」という呼び掛けで、照明が照らされると、メンバーたちは日本デビュー曲「Love Power」を全力でパフォーマンス。メンバーたちの全てを出し切るという覚悟がひしひしと伝わる。ファンもその熱意に応えるべく、大きな掛け声で応援し、会場の熱気は最高潮に達した。その勢いのまま、今度は韓国デビュー曲「憧憬少年」、5人のハーモニーが美しい「眩しい世界」と日韓デビュー曲でオープニングを飾った。

 「こんばんは、『大国男児』です」と全員であいさつした後、「残った声を全部使うからきょうは頼むぜ」(ヒョンミン)、「皆さんを幸せにするんで、水分全部出して帰りましょう」(ジェイ)、「最高の時間にしますんで、楽しみにしてくださいね」(カラム)、「最初から最後まで皆さんのために生きていきます」(インジュン)、「きょう残っている力を全部使うんで、皆さん楽しくいきましょう!」(ミカ)と気合十分のメンバーたち。

 日本デビュー曲の次は、日本2ndシングル。「日本に来たのはビンゴでした。皆さんに出会ったことがビンゴだったからです。それに、ビンゴも5個揃わないとダメでしょ?」とヒョンミンがドヤ顔になったところで、キャッチーなパフォーマンスが弾けるダンスナンバー「Love Bingo!」で、さらに会場をアツくした。

 そして、この後もいつもとは違い、ソロステージや映像など一切なく、5人全員がステージに出ずっぱりで、自分たちの楽曲だけを披露。キレキレのダンスで魅せるダンスナンバー、歌唱力を生かしてしっとり歌い上げるバラードなど懐かしい曲から最新曲まで、日本語曲、韓国語曲を織り交ぜながら、これまで活動してきた7年間の集大成となるようなパフォーマンスを繰り広げ、ファンを魅了した。

 特に前半最後は、まさにいまの気持ちとリンクするような、心に沁みるメッセージソングがファンの涙腺を刺激。「遠く離れた距離のせいには決してしたくはないから、君が安心してくれるまで何度でも伝えるよ、泣かないで、ここにいる~」で始まる「Dearest」、「走り続ける僕らの夢はずっと変わらず今も続いてる~」という歌詞が胸に響く「Magic」の涙なくしては聴けない2曲が続いた。

 早くも湿っぽくなってしまった雰囲気に、インジュンが「みんなまた泣き始めましたね~。化粧大丈夫?マスカラとか落ちてるんじゃないかな。ヤバイっすよ(笑)」と笑いを誘い、「みんな可愛いから大丈夫だよ」とフォローしたカラムは「いまは歌詞の内容を分かって歌っているから、皆さんもより感じやすいと思うし、僕たちも伝えやすい」と個人的にはバラード曲が好きだと話した。

 「Magic」が大好きだというヒョンミンは「“僕らの夢は遠回りしてもいいから”っていう歌詞が僕らにぴったり。自分のパートはないけど、胸キュンする。人生ってさ、遠回りしてもいいから諦めなかったら、きっといい結果が出るんじゃないかなと思って」としみじみと語った。

 後半は、夏にぴったりな弾けるダンスロックチューン「本気Magic」から。ファンもペンライトを振りながら、「Hey!」を大声でコール。「Oh My Girl!」では金テープが放たれる演出に、さらにテンションUP!

 また、「どんなに離れても君と巡り逢えたこの奇跡忘れない。いつか君とまたほら笑える日がくるまで~」という歌詞の「二人の好きな茜空」では、ヒョンミンが声を枯らしながら熱唱する姿が胸を打った。

 「『二人の好きな茜空』は自分たちにとっても特別な曲。この曲こそ歌詞を分かってから、歌うときに感情を入れやすい。だから、泣きそうになっちゃったんですけど、僕が泣いたら、みんなもっと泣くから、一生懸命我慢しました(笑)」というインジュンに、「よくやったよ」とカラム。ヒョンミンは「僕がお客さんだったら泣くよ。“ずっと一緒に笑った事、僕は忘れない”って歌詞が悲しすぎ」と余韻に浸った。

 そんな雰囲気をガラリと変え、「皆さん、一緒に歌おう!」とジェイが大好きな曲だという「Love song for you」に続き、「いけない1・2・3」では客席にバルーンが投げ込まれた。みんなでバルーンを回しながら、メンバーたち自身が楽しんでいる姿が伝わり、会場が一つとなって大盛り上がり!

 そして、「僕たちは幸運の人です。皆さんに出会って、ものすごく幸せだったからです。心を込めて歌います」とカラムが曲紹介をし、韓国最新曲のバラード「幸運の人」に続き、韓国2ndシングルのR&Bバラード曲「Lady」で5人のコーラスを響かせ、本編を締めくくった。

 ファンの切実な「アンコール!」の声を受け、再び登場したメンバーたちは、 ヒョンミンが作ったナンバー
「U Ready」で楽しさを爆発させ、 インジュンが声を枯らして叫んだ「俺の味方でみんながいるから」で会場は最高潮に。その後、未来への希望に満ちた友情をテーマにした「Friends」を歌い終えると、一人ずつファンに伝えたい思いを涙ながらにじっくりと語り始めた。

 ヒョンミンは「20人ぐらいいた練習生の中から、最後まで残った5人が『大国男児』としてデビューして、大きな夢を持って日本に来ました。最初は何も分からないし、僕らも若かったから、機嫌が悪いとそれを舞台上で出してしまって、本当に申し訳なかったです。昔は正直、Zeppでコンサートをしても、小さい舞台だなって感じがあったね。いまは皆さんへの感謝、歌いたい気持ちが強くて、舞台とかいらないから、ただ立って皆さんの前で歌いたいって思えるけど、そのときは分からなかったんです。『Magic』の歌詞みたいに、遠回りしてもいいから、強い思いとか情熱を持っていたら、夢はいつか叶うと100%思っているので、待っていてほしいです。2年間軍隊に行きますが、行ってきてからの姿を期待するし、軍隊に行っても、日本語の勉強や作詞作曲を続けるし、メンバーとも会って話したり、ご飯を食べたりすると思います。だから、ちょっと遊びに行ってきます。いままでありがとうございました!」。会場にすすり泣く声が響き始める。

 ジェイはしばらく思いを巡らせた後、静かなトーンで語り始めた。「10代でメンバーと出会って、10年間ずっと一緒に暮らしてきたんですけど、宿舎から出て、みんな離れ離れになったとしても、心はつながっている。何をしていても信用しているし、本当に大好きすぎるメンバーなんです。この時代に生まれてきてくれてありがとうって伝えたい。皆さんもそうだし、本当に愛おしい。誰よりも輝いていると思います。10年って実感がわかないです。最後って気持ちが全くしなかったんですけど、前回の5月の公演を終えて韓国に戻ってから、けっこうつらくて…。兄弟よりも長い時間を過ごしてきたわけだから。僕はみんなを信じています。何があっても、できるって思っているし、僕らの曲みたいに、皆さんからもらったパワーがあれば、めちゃくちゃ高い壁が来たとしても、絶対乗り越えられると思っているから。皆さん、大好きです。ありがとうございます。」

 カラムは「この日がこんなに早く来るとは。心の準備はしていましたが、やっぱりつらいですね。『大国男児』という名前でデビューしてから1年足らずで、日本に行くことになって、僕はもっと韓国で活動したかったのに、なんで日本に?と思っていました。でも、デビューできて幸せな時期を過ごしました。だけど、いきなり多くの人から愛されると、テングになるんですよね。ファンの方々から、カラム優しくなったね、って言われますけど、確かに前は冷たかったと思います。心から謝ります。何があっても好きだよって言ってくれる皆さんのことを当たり前に思っていたのが、大きな勘違いでした。グループを辞めようって話をしていた2012年は僕のお父さんが亡くなって、本当につらい時期でした。歌手なんか辞めて、長男として家族を支えようと、勝手に宿舎から出ていきました。だけど、この4人は毎日電話をくれたり、コーヒー飲もう、ご飯食べようって、無理やりグループ活動をやらせる気はないから、顔だけは合わせようって。そんなメンバーたちと、日本で応援してくれる皆さんと出会って、本当に成長しながら、人生で一番大事な青春時代を過ごすことができて、本当にうれしかったです。これでさよなら、とは言いません。この5人はね、どういう形になるか分からないけど、皆さんの前で笑いながら、歌いながら、愛と幸せを伝えたいです。少しだけ待っててくださいね。心を込めて皆さんのことが大好きです。いまさら気付いてごめんなさい。7年間本当にありがとうございました」と率直な思いを伝えた。

 インジュンは「皆さんとの思い出話をすると、きりがないくらい、楽しい思い出、悲しい思い出があります。皆さんのおかげでステージに立つことができたし、お互い力になって頑張ることができたと思います。実はきょうの昼公演まで、最後って感じがしなかったんですが、次の曲が最後だと思うと、10年って早いなって。皆さんに待っててくださいって言っているんですけど、いつまた会えるか分からなくて…(号泣)。もっと大きいところに連れていきたかったし、また来月会いましょうねって言いたいのにそれができない。明日になるのが、来年に向かうのが怖くて、そんな自分の不安な気持ちに、皆さんが気付くんじゃないかなと思って、一生懸命笑おうとしました。この4人と出会って、とても幸せな10代、20代を過ごしました。これだけ仲の良いグループはいないです。この5人じゃないと『大国男児』って言えないなって改めて感じたし、いつになるか分からないですけど、皆さん待っててくれたら本当にうれしいです。また次5人で来たら、そのときはたくさん笑って遊ぼうね。本当に7年間、ありがとうございました」と涙ながらに語った。

 リーダーのミカは「2008年に最初ヒョンミンと会って、その後ジェイとインジュンとカラムに会ったんですが、練習生として一緒に毎日練習したことを思い出しました。いろいろな事情で、解散しようかって話が出たときは、純粋な心を持って、ただ歌が好きで、ダンスを踊るのが好きな5人が頑張っていたのに、なんで?って。本当に諦めようと思ったときもあったんですけど、待っててくれる人がたくさんいるところで頑張ってみようって、また日本で活動ができるようになりました。皆さんを見たら、頑張って我慢して良かったな。10年間本当に頑張ったし、日本に来て良かったと思いました。」ここでミカのとなりでインジュンが「泣いたことがないのに、ミカの涙ズルいよ。悲しいよ」と 言いながらまた号泣。続けて「きょうこの景色を皆さんと一緒に見られて良かったです。また戦ったり、超えなきゃダメなことがたくさんあると思いますが、ここまで10年ですよ。もっといけるんじゃないですか。僕らを信じてください」と力強く語った。

 そして、ヒョンミンが「こんなステキなファンがいるってことは、すごく幸せ。人生の一番のプレゼントだと思うし、感謝したい人にありがたい気持ちを伝えたいです」とこれまで「大国男児」を支えてきた関係者の名前を呼び、スタッフにも感謝した。

 最後の曲「夢まであと…」をさらに声のボリュームを上げ、メンバー同士、肩を組みながら大熱唱した「大国男児」。客席に向け、深々と頭を下げた後、5人が円陣を組んで中央に手を重ねると、「ウリヌン(=僕たちは)テ・グク・ナ・マ(=「大国男児」)!」と大きな声で叫び、ステージを後にした。

 予定ではここまでだったが、その場を離れられないファンのため、「最後にもう1曲歌おうかな」と再びステージに現れた5人。これにはファンも大歓喜!最後に用意した曲は、「サヨナラをありがとうにかえて僕らは今旅立とう~」という歌詞で始まり、「いつか僕らが今日の僕らより大きく強くなれるまで進んで行こう。信じていよう。もう一度会える日まで~」で終わる「Someday」だ。

 まさにラストライブにふさわしい名曲の数々を通して、自分たちの思いのたけをぶつけた「大国男児」。そんなメンバーの歌、言葉にファンも涙腺崩壊で、会場は感動に包まれた。ここまで約3時間、全26曲を歌いきった5人は、マイクを使わず肉声で「ありがとうございました!」とファンに感謝を伝え、最後は充実した笑顔で、有終の美を飾った。



「DAIKOKUDANJI~FOREVER~」2017.7.30 YOKOHAMA BAY HALL
【SET LIST】
1: Love power
2: 憧憬少年
3: 眩しい世界
4: Love bingo!
5: 夏の記憶
6: we are together
7: shine
8: Love Parade
9: Girl friend
10:片思い
11:Dearest
12:Magic
13:本気Magic
14:Oh My Girl!
15:24/7
16:二人の好きな茜空
17:Love song for you
18: いけない1・2・3
19: who are you?日本語ver.
20: Love story
21:幸運の人
22:Lady
(アンコール)
23: U Ready
24: Friends
25: 夢まであと…
26: Someday


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