金正宙氏(資料写真、ネクソン提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
金正宙氏(資料写真、ネクソン提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国のオンラインゲーム大手ネクソンの創業者、金正宙(キム・ジョンジュ)氏の訃報に、ゲーム業界から哀悼の声が相次いでいる。同氏は先月末に米国で死去した。54歳だった。

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 訃報が伝えられた1日夜、NCソフトの金沢辰(キム・テクジン)社長は「愛する友が逝った。今まで感じたことのなかった大きな苦痛を感じる」と自身のフェイスブックにつづった。「共に人生を歩んできた友」と呼びながら故人の冥福を祈った。

 金沢辰氏は金正宙氏と同じソウル大工学部出身。入学年度は金正宙氏の1986年より1年早いだけだ。

 資本提携をしていた時期もある。韓国ゲーム産業の発展を目指し、2012年にネクソンがNCソフト株を取得して筆頭株主となった。ただ、目立った成果は出せず、ネクソンは15年にNCソフト株をすべて手放している。 

 また、ネクソン現社長の李政憲(イ・ジョンホン)氏は社内掲示板に、「ネクソンの創業者で私の人生のメンター(助言者)、そして私が尊敬していた社長が故人となった」と書き込み、深い悲しみを伝えた。

 同氏は「金正宙社長はさまざまな分野への好奇心にあふれ、好きなことを見つけると小さな子どものような純粋な情熱でぶつかっていった」と在りし日の姿を思い返し、子どもの福祉に真剣に取り組んでいたことにも言及した。「私と経営陣は彼の意を継ぎ、私たちが生きる世界で、一層愛される会社に育て上げるため、最善を尽くす」とつづった。 

 カカオゲームズの元社長でカカオの次期社長に内定しているナムグン・フン氏は、フェイスブックに「業界にとって悲しみ」と投稿した。韓国ゲーム学会の会長を務める魏晶ヒョン(ウィ・ジョンヒョン)中央大ダヴィンチ仮想大学長もフェイスブックを通じて「韓国ゲーム産業に大きな業績を残した」とたたえ、故人の冥福を祈った。

 金正宙氏は1994年にネクソンを創業し、わずか数年で業界トップのゲーム会社に成長させた。2011年には東証1部に上場している。

 一方で、子どもと青少年のための社会福祉活動にも力を注いだ。13年にアジア初のコンピューター博物館「ネクソンコンピューター博物館」をオープンしたほか、韓国で最初の子どもリハビリ病院の建設を援助した。18年にネクソン財団を設立すると、韓国初の公共の子どもリハビリ病院や独立型子ども緩和ケアセンターの設置などを支援した。


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