【ソウル聯合ニュース】韓国の李周浩(
イ・ジュホ)社会副首相兼教育部長官は21日、ソウル市内で「教権(教師としての権威・権力)確立」をテーマに学校教員らと懇談会を開き、児童・生徒の人権を過度に強調する制度と風潮により教師の正当な教育活動が萎縮することのないよう「学生人権条例」などを見直すと明らかにした。また、ソウル市瑞草区の小学校で教師が自殺した先の事件について、教育部とソウル市教育庁が合同で経緯を調べると説明した。 李氏は、昨年は3000件を超える教育活動の侵害行為が学校で審議・処理されたとし、侵害のパターンが多様化しており、その程度も深刻化の一途をたどっていると言及した。「児童・生徒の人権が過剰に強調され、優先されていることで学級崩壊が起きている」と述べ、「学生人権条例の差別禁止条項のため正当な称賛と激励が他の児童・生徒への差別と受け止められ、さまざまな授業が難しくなっている。私生活の自由を過度に主張するせいで積極的な生活指導が困難になり、教師への暴行が発生している」と教育現場の問題点を指摘した。 今月18日に瑞草区の公立小学校で勤続2年目の教師が遺体で見つかった件については、校内で発生したことや真相解明を求める声が大きいことを踏まえ、ソウル市教育庁と調査すると説明した。「多くの教師が共感する教権墜落の問題を如実に示す残念な出来事であり、調査が必要だと思う」と語った。 この教師は自殺したとみられており、警察は個人的な理由が自殺の原因になったと推定しているが、教育界や教員の労働組合には保護者からの過剰な要求や苦情が影響したとの見方がある。
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